<イタリアB級ワイン紀行>

 

JAPAN

はじめに

 今回のイタリア行きには二つ理由がありました。

僕はこの春、29年間も勤めた会社を辞めて、組織ではなく一人で生きていくことにした時に、 長く暮らした東京での顧客基盤をベースに事業を始めることを決心しました。東京で、がむしゃらに3年間働き 続け、会社員時代の生活力(年収ベース)を有すること。会社が軌道に乗るまでは単身で生活をしなければなら ない。そして高齢化社会を迎える日本でずっと現役で仕事を続けたい。そんな父親の生き方を個別に妻・長男・長女 と旅行に出かけることで一人の男としての人生への思いを伝えることでした。(お父さんの半年間の充電期間仕上げ)

 もうひとつは行き先を決めるときに娘と僕のイタリアに対する思いが一致したことでした。
僕はクリスチャンなので、いつかバチカン美術館・システィーナ礼拝堂・ウフィッツイ美術館や各都市の大聖堂(ドウオモ)を訪れて、 古代ローマの建築物やルネッサンス時代に描かれた本物の美術作品を自分の目で見たり、普段から読んでいる聖書 の物語と歴史を重ね合わせて考察してみたいという欲求、そして普段から慣れ親しんだワインのある生活でDOC のブランドのあるワインではなく、地元のテーブルワインを味わってみたい、そして本業のヨーロッパの車の現地 での使われかたを考察して、日本で輸入車を販売するときに役立てたいという欲張りなニーズと、大学生の娘がこの二年間、イタリアンレストランでアルバイトをしている関係でイタリアの食文化に強い興味を持っているとい うニーズ(彼女は持ちきれないほどの日本にないパスタや食材を抱えて帰国)が重なった結果のイタリア行きだったのです。

 そんな訳で「イタリアB級ワイン紀行」としたのは決してグルメとか高級ワインを味わうことではなくラテンの人々の文化に親子で直接触れてみたいという目的で、メモ を残し文章にまとめてみたかったからです。旅行自体もエコノミークラスのBランクのホテルを泊まり歩く質素なも のでしたので、もしも有名なレストランや高級ワインの名前が出なくとも読んでくださる方はがっかりされないでいただきたいと思います。
この現代には珍しいとぼけた親子の珍道中を笑いながら読んでいただければ幸いです。

 

出国前の成田ビューホテルで


成田のホテルに千葉に住む友人I氏が訪ねてくれる

札幌からのツアー参加のため、前日は成田に宿泊、夕食の時間が遅くなったため、ホテルのカジュアルレストランで千葉の友人と食事、ホテルのハウスワイン(カラフェ)は白は甘みが強かったが、少し冷やした赤が美味しく中華食材に良く合った。

このレストランは11時まで営業しており、ホテルマンの対応が素晴らしく、友人はホテル送迎バスの最終便で成田駅に向かった。

 


Editor
「時間が遅いからしょうがないね!ホテルの人、感じが良かった!」

Maiko 「・・・・」友人との時間は楽しんでくれたが夜はフレンチに行きたかった様子

Editor 「明日は13時間のフライト、サウナルームに行って早く寝なさい!」

 

JAL 401便 機内にて

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JAL401便 ロンドン行きはロシア上空を一路西に12時間30分飛行する。
その間、機内食が2回、離陸1時間後の昼食と、到着3時間前の夜食だ。
エコノミークラスのビバレッジはワイン・ビール・ウィスキー他、自由にオーダー出来る。
JAL指定のワインは赤はボルドーの「ボー・リバージュ」、白は同じボルドーでも2種類選べて辛口ながら微妙に差があるが洋食にはどちらも料理とはあっている。メニューは左の写真どおり、和洋を洗濯できるが僕たちの選んだ洋食はスモークサーモンとサラミの前菜・メインにビーフシチュー・サラダにクリームカラメルのデザート・ロールパンとコーヒー・紅茶。2回目の夜食はイタリア料理のラザニアだった。ワインはクオーターボトルなので187ml グラス2杯相当分だ。

 


写真提供 EndoさんEditor
「洋食でいいかい?」「ワインはどちらを飲む?」

Maiko 「洋食にする!」 「白がいい・・・」        

Editor 「白を2本・赤を1本もらって、二人で分けよう。」

 

この段階ではイタリアのワインはまだ試飲していない。JALの機内ではフランスのボルドー地区産AOC
の定番辛口ワインの赤・白を機内食に合わせてオーダーした。JALのグラスは強化プラスティック製品。
透明度は高いが、ウイスキーのロックグラス的なのでワインを美味しく飲むには、先日購入した携帯用の
グラスを手荷物 で持ち込めば良かったと思っている。これは 今後のホテル滞在でも部屋でワインを飲む
のに役立つ強化プラスティック製の軽くて割れないワイングラスだ。次の旅行では忘れないようにしたい。