<イタリアB級ワイン紀行>Sep
4, 2003
ROMA |
今回 参加したイタリアツアーはJTB主催の「短期間でいろいろな所を欲張って見に行く」タイプだったので
普段、自宅で気楽な学生生活をしている Maiko は初日のモーニングコールの早さから悲鳴を上げていた。
(え〜 うそ〜っ 本当に6時におきるのお〜。しんじられな〜い)
団体旅行では仕方がないのだが、軍隊生活のような朝早く起床して、1日団体行進するこれからの10日
間をいかにめげずに卒業するまでついて行けるか、それにはつかの間の休息時間(食事)におおいにワイ
んを飲むことしかないと昨夜遅く着いたホテルの部屋で Maiko
と軍曹(添乗員さん)に内緒で密談した。
もうひとつの密談
Editor 「いいか 君は年を聞かれたら 20歳だと答えるんだよ!」
Maiko 「うん わかった わたしもそうしようとおもってたんだ・・・・
」
何を隠そう日本の法律ではお酒は20歳にならないと飲めないのだ、治外法権の我が家では食卓で料理と
ともにワインがない生活は考えられなかった。そう、ここもイタリア、日本ではない。治外法権がきく場所だ。
ホテルからトラックに乗せられた僕たちは、ローマの市内を凱旋し、サンピエトロ寺院、システィーナ礼拝堂
コロッセオ と午前中力いっぱい行進し歩いた。軍曹について歩くとローマの街の小さな食堂にたどり着いた。
何を頼むのか
Editor 「マイタン これから食事はJTBが指定した料理が出るらしい。
僕たちは飲み物と水を自分たちでオーダーするそうだ。これから注文
をとりに来るから個別に自分で飲みたいものを頼もう!いいね。」
Maiko 「ねえ わたしのぶんも いっしょにたのんで・・・おみずも・・・ 」
日本語で書かれたメニュー
テーブルにはおどろくべきことに日本語のメニューが1つ置いてあった。そのメニューを同席した人たちと互い
に見ながら、ミネラルウオーター(ガスなし)がフルボトルとハーフの2種類、ビールやワインの内容も分かった。
メニューにある飲み物を指差して「これ」と言えばギャルソンも分かるようになっていた。そして食事の終わる頃
テーブルに飲み物代の個別清算に回ってくる。10%ほどのチップをおいて席を離れるようにと軍曹が説明する。
パスタ・インサラータ・ドルチェ・パン |
ツアー中の昼の基本的なメニューは上記の様な組み合わせで、きちんとした前菜は昼食にはついていなかった。
笑顔のギャルソン
「ボンジョルノ!」と言いながら明るい笑顔でギャルソンが注文をとりに来た。自分たちで来れば、メニューを
みて、あれこれと前菜から指定したいところだが、これからは自由行動の限られた時間を除いて指定の料理
を食するだけなので僕たちはワインだけは自由に頼んで旅行気分をきちんと味わおうと互いに確認し合った。
ギャルソンは料理を配るたびに 「プレーゴ」
どうぞ といってにっこり微笑む。見習いたい。「グラッツエ!」
同席した仙台の大学生と
最初に頼んだワインは Le Rubbie 2002 Castelli Romani Rosso
アルコール分11.5% 中程度のボディで辛口の赤だった。
イタリアで初めて食したパスタは最初にリングイーネ次 にフェトチーネが出てきたが
パスタにオイルが乳化して いないのでパサパサとした食感で、味が薄く落胆した。
出てきたサラダもドレッシングが希薄、ソルトをかけて食 した。最後のデザートのア
イスクリームこれはOK! 普段日本で美味しい店を歩いている僕たちは初日に少し
がっかりしたが、赤ワインは温度も適当、テーブルに置か れたバスケットに入った
数種類のパン。これに救われた。イタリア人もワインとパンは自分たちも食するので
こ れには手が抜けないが、日本人の団体向けの料理は手加減できるからだ。
買い物しよう
ローマの食材店で見つけて購入したグラッパ
左)ピノノワール / 右)シャルドネ
昼食の後、希望者は軍曹の率いるトラックでホテルに帰れると言う。午前中がローマの市内に
いるのに 何故、こんな早い時間から行軍に参加しなければならないのか疑問に思っていたが、
どうやら美術館の 予約の時間の関係で動かされたことが分かってきた。軍曹はそんな僕たち
ちの疲れている状態を推測して自由時間 をトレヴィの泉から我々ジャポネに与えてくれたのだ。
「ローマの休日」のスペイン坂
まだツアーの仲間ともそんなに打ち解けていない自由時間僕たち父・娘の二人はトレヴィの泉か
らスペイン坂に上り、広場からローマの街を見下ろした。残念ながらオードリー・ヘップバーンを知
らない世代の娘とはこの場所の価値観の相違でけんかになりそうな雰囲気‥Maikoは一刻も早
く買物をしたいのか坂を一人ですたすたと下りてゆく。お〜い待ってくれよ‥
むむ・お父さんはここで短気を起こすと先の長い旅行が台無しになるのでじっと我慢のエスコート
に徹して、子羊の娘を守りながら、免税店や、ぎらぎらした目の店員さんの多いお土産やサンを
回ることになるが、やはり彼女も欲しいものが見つからずに団体の喧騒から離れることにした。
Maiko 「ねえ、食材売ってるとこ つれてって!」
Editor 「わかった裏道に入ってさがしてみよう‥」
そんな風にして妙に気が合って僕たちは日本人があまり入っていない珍しいパスタやワインを置い
てある店を見つけてたくさんの買い物をした。 娘はどうやってスーツケースに入れるのかと思うほど
の長いパスタや食べてしまうのがもったいないようなデザインのファルファーレを、僕は上の写真の
小粋な瓶に入ったグラッパを見つけて娘の欲しいものを店員さんに説明(英語)をさせてグラッチェ
(便利なイタリア語)と言って店を出る。日本では買えない珍しいものを見つけた二人は笑顔を取り
戻して、少しくたびれたタクシーを捕まえて、ホテルに戻ることにした。偶然捕まえたこの車案の定
途中でエンストを繰り返し、僕はいいぞ、いつでも押してやると心構えをしたものの頼りないセルモー
ターがかすかに回ると奇跡的にエンジンが始動して僕の出番は回ってこなかったが、ホテルで他の
人が乗ってきた車の料金を聞いて、「えっ、こんなに違うの!」というほど、くたびれ車は安く済んだ。
to be continued about dinner in hotel's restaurant
Castelli Romani Rosso | ローマ市内 |
Colvo Bianco(F) | プリンセスホテル・R |